報道:
『高知・風物詩 春を告げるジョン・マン3年ぶりの接岸』
香北新報社 4月1日(日) 6時47分配信
http://www.kahokushinpou.com/news/now/201204010647.php
夜須田町は第五管区高知海上保安部が1日午前、夜須田町唐浜海岸に3年ぶりに巨大ジョン・マンの接岸確認と発表しました。ジョン・マンは駿河湾から土佐湾の深海に生息する巨大な深海ナマコの一種で、春に産卵のために浅瀬に浮上するものの南風によって主に高知県の海岸に打ち上げられます。
ここ夜須田町は、旧石器時代後期の遺跡からジョン・マンをモチーフにした祭祀に用いられたと考えられる石器が全国で初めて出土したことでも知られるなど、古くから全国でも有数の大規模な接岸地として有名な町です。明治時代に活躍した郷土の地質学者寺田寅泊は「富山の蜃気楼 いなやホーランエンヤ 土佐のジョン・マンやってきた ヤレ よさこいよさこい」と春の海岸の情景を詠むなど、ジョン・マンは古くから高知の春を告げる風物詩として親しまれてきました。成長すると10kmほどの大きさになるジョン・マンですが、夜須田町商工観光課によると今回接岸したのは、まだ2.4kmほどの子供ジョンだということです。
ジョン・マン接岸の発表が町の防災無線から流れると近所の住人たちが未明から包丁やのこぎり、鍋やビニール袋などを持って海岸に集まりました。さっそく古くから地域に伝わる「
じょんまんじろうさま あんとくさま おゆるしを」の掛け声と共に、先を争うようにジョン・マンを切り取っては容器に収めたり、短冊型に切ったジョン・マンを特産のゆず醤油に浸して春の味覚を楽しみました。
地元の女性は「ジョン・マンは美容にもいいと聞きました。言い伝えでは接岸した年には幸運に恵まれるといいます。どんな幸運が訪れるのかとても楽しみです。明るい年になってほしいです。」と、笑顔をほころばせていました。
町商工観光課の奈半利寅次郎地蔵課長は「室戸ジオパークの盛り上がりもあり、今後は砕氷船を購入してジョン・マンの中を走らせて味わいながら船旅を楽しむ観光コースを作りたい。ぜひ海外からも観光客を呼び込んで地域おこしの起爆剤にしたい」と期待をふくらませています。
町によると一週間程度でジョン・マンの接岸シーズンは終わり、つづいてニタリクジラの回遊シーズンが始まるということです。
写真 ー 接岸したジョン・マン先端部 ー 夜須田町の唐浜海岸にて 夜須田町商工観光課撮影
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